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第163回直木賞決定!馳星周『少年と犬』

日本文学振興会より、第163回直木三十五賞が発表され、馳星周さんの『少年と犬』(文藝春秋刊)が受賞作となりました。馳さんは7回目のノミネートでの受賞となります。

―作品概要―
傷つき、悩み、惑う人びとに寄り添っていたのは、一匹の犬だった――。
2011年秋、仙台。震災で職を失った和正は、認知症の母とその母を介護する姉の生活を支えようと、犯罪まがいの仕事をしていた。ある日和正は、コンビニで、ガリガリに痩せた野良犬を拾う。多聞という名らしいその犬は賢く、和正はすぐに魅了された。その直後、和正はさらにギャラのいい窃盗団の運転手役の仕事を依頼され、金のために引き受けることに。そして多聞を同行させると仕事はうまくいき、多聞は和正の「守り神」になった。だが、多聞はいつもなぜか南の方角に顔を向けていた。多聞は何を求め、どこに行こうとしているのか……。犬を愛するすべての人に捧げる感涙作!

 

『少年と犬』

著者:馳星周
初出:「オール讀物」
発売:2020年5月15日、文藝春秋より刊行
定価:本体1,600円+税
ISBN:978-4-16-391204-2
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163912042