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四方謙一展「transition」を六本木 蔦屋書店 BOOK GALLERYにて開催

六本木 蔦屋書店は、気鋭の若手アーテイストをクロスジャンルに紹介する店内のギャラリースペース「BOOK GALLERY」にて、2020年8月6日(木)~9月13日(日)の期間、四方謙一の個展「transition」を開催します。

四方謙一は、2010年頃より彫刻や写真による表現活動を展開してきたアーティストです。近年はRAYARD MIYASHITA PARK内の天井に設置された長さ約28mの作品や、山口銀行賞を受賞した第28回UBEビエンナーレでの野外彫刻展示など大規模な作品の発表が続く一方、英アート雑誌『Aesthetica Magazine』が主催するAesthetica Art Prize 2020にてショートリストに選出されるなど、国外でも評価されています。

数学的なアプローチで知られる野老朝雄に師事した四方の作品は、緻密に計算された金属の立体作品に見られる、幾何学的でミニマルな造形に最も特徴付けられます。一方、建築も学んだ四方は空間や光/影、周辺環境をも積極的に作品に取り入れ、図面上では最小限の線の構成に過ぎなかったそれらの造形は、複雑かつ常に移り変わる金属面の集合体となって立ち現れ無限の変容を見せてくれます。

今回の個展では、四方は「transition」をテーマに、作家が繰り返し制作に用いてきた素材である金属板そのものの存在を浮き彫りにするかのような作品群を発表します。一片の金属板が、作家による必要最小限の切り込みや折り目によっていく通りにも姿を変えていく様をご覧いただけることでしょう。そして周囲を映し込むその作品群は、めまぐるしく移り変わる世界情勢の変容そのものも象徴するかのようです。

また今回、作家にとって初となるモビール作品も展示します。四方の言葉で「地球まかせ」と呼ばれる、重力によってかたちづくられるそれら宙づりの金属板の作品群は、自然の猛威に翻弄される現代社会に一つの示唆を与えてくれるかもしれません。

新作を含む立体作品とフォトグラムのシリーズによる約20点で見せる四方の作品世界を、どうぞお楽しみください。

四方謙一
1983年京都生まれ。2004年より野老朝雄に師事、2007年早稲田大学芸術学校建築設計科卒業。主な作品に、2019年「Collecting view in the well」(彫刻の丘/宇部)、2018年「bubbles in flow」「soragiwa」(関西国際空港)、「GLOWING GROWING GROUND」(大阪国際空港)、2017年「starry sky view」(旭町診療所)など。

主な展示・受賞に、2019年「第28回UBEビエンナーレ 山口銀行賞」(彫刻の丘/宇部市)、2018-2016年「第13回/第14大分アジア彫刻展 優秀賞/豊後大野賞(各受賞)」(朝倉文夫記念館/豊後大野市)、2017年「四方謙一展 -Ray-」(西武渋谷全館)、2015年「EAST-WEST ART AWARD 2015 Grand Prize」(London)、2014年「第13回 KAJIMA彫刻コンクール 銀賞」(鹿島KIビル/東京)、「神戸ビエンナーレ2013 アート イン コンテナ国際展 準大賞」(神戸市)など。

 

<イベント概要>

四方謙一 個展「transition」

[会期]
2020年8月6日から2020年9月13日まで

[時間]
当面の間11:00~23:00
※予告なく変更の可能性あり

[場所]
六本木蔦屋書店 2F BOOK GALLERY

[主催]
六本木 蔦屋書店

[協力]
荒川技研工業株式会社

[お問合せ先]
TEL 03-5775-1515

[URL]
https://store.tsite.jp/roppongi/event/art/15149-1958280730.html