野田秀樹 作/野上絹代 演出による『カノン』上演決定!

東京芸術劇場では、2020年春、野田秀樹 作・野上絹代 演出による演劇『カノン』を上演します。

東京芸術劇場では、2009年野田秀樹の芸術監督就任以来、優れた現代演劇の発信、若い才能の育成に積極的に取り組んでいます。現代日本の演劇界をリードする野田秀樹の元に、トップクラスの俳優から新進気鋭の若手劇団・劇作家・演出家、海外からの才能が集まり、当館は新しい舞台芸術の発信の場としてその存在感を示すようになってきました。

当館が力を入れて取り組む自主企画の路線のひとつに、国内外の優れた演出家が、野田秀樹の戯曲に挑むというシリーズがあります。野田芸術監督は30年以上にわたり、毎年コンスタントに新作を創作し続け、その戯曲は言葉遊び、複数のモチーフと時間・空間が交錯し、イメージが乱反射する、極めて独創性あふれる作品として、国内外から高く評価されています。当館では、野田芸術監督が創作し続ける戯曲を、野田本人の演出のみにとどまらず、国内外の才能あふれる演出家の手により、新たな魅力をもった作品として上演される機会を作っています。

 

(野上の)冴え渡った演出に吃驚し、再演をすれば、更に磨きがかかるのではないか。

野田秀樹

 

野田作品の特徴の一つがフィジカルな表現であり、彼の戯曲を上演することは、野田秀樹芸術監督が東京芸術劇場の演目を通して、普及・発展させていきたいと考えているフィジカルシアターを上演することそのものです。このシリーズの第一弾は、松尾スズキ演出、多部未華子主演の『農業少女』とバンコク・シアター・ネットワークによる『赤鬼』『農業少女』のダブル上演で、演劇界に大きなインパクトを与えました。さらに第二弾は、野田芸術監督の盟友で『THE BEE』にもキャストとして出演していたパフォーマー/演出家のマルチェロ・マーニ氏の演出により、野田自身の演出では舞台化されていない初期戯曲、女優の一人芝居『障子の国のティンカーベル』を毬谷友子/奥村佳恵という世代の異なる女優によりダブル上演。第三弾は、芸劇eyesでもフィーチャーされ、演劇界若手で異色の存在感を放つ、マームとジプシーの藤田貴大が野田の劇団「夢の遊眠社」時代の代表作の一つ『小指の思い出』に挑戦。第四弾は、シンガポールの鬼才オン・ケンセン演出の『三代目、りちゃあど』でした。

そして、2019年満を持しての第五弾は、ポップで柔らかなユーモアとハッとさせられる社会性を併せ持ち、常に演劇をアップデートしている劇団「快快」のメンバーとして活躍している野上絹代が『カノン』に挑みます。そのきっかけとなったのは2015年、演劇系大学共同制作Vol.3で上演された『カノン』に遡ります。野上が演出する舞台を目にした野田自身が「冴え渡った演出に吃驚し、再演をすれば、更に磨きがかかるのではないかと思った」と言葉を残しています。野田芸術監督の若手の育成への想いを実現 するべく、2020年にさらなる進化を遂げた『カノン』の熱気をシアターイーストに蘇えらせる本企画に至りました。カノンの戯曲に「走れ。」とあるように、俳優達は縦横無尽に舞台上を走りまわり、その疾走感がスペクタクルに昇華する場をお客様にお届けするに違いありません。新しい才能、野上絹代の演出にご注目ください!

 

今度狙うのは「自由」だ。

「カノン」は<浅間山荘事件>を扱っています。それは演出の野上が取り組んでみたいと思っていたテーマでした。人類の歴史的局面にはいつも思惑、思想が複雑に絡みついており、野上自身が“今”の“日本”に歴史的局面を感じていたこと、この戯曲には思想と理想、人間の本質、そして“若者”の焦燥と躍動が全部詰まっていて、戯曲を読み進めていくうちに本の中から登場人物たちが“自由”を求めて今にも弾けだしそうな勢いを感じたこと。つまり、現在の国内外で起きている現象、私たちを取り巻く環境とも通ずるテーマが含まれていることは明らか であり、今でこそ上演すべき作品であり、「自由」の意味を問い直す機会となりうることは間違いありません。

 

■『カノン』メインビジュアル作成過程公開!

この作品では、都の権力者、天麩羅判官の屋敷に保管されている絵画、ウジェーヌ・ドラクロアの『民衆を導く自由の女神』が重要なモチーフとなっていること。そして沙金がファム・ファタールのイメージであること。この2つの理由からメインビジュアルは女性画家の「絵」を使用したいという演出家のリクエストがありました。その希望が、画家でアーティストの荻野夕奈さんとの出会いによって叶えられます。当館地下1階、ロワー広場でのライブペインティングが決定しました!荻野さんが『カノン』をイメージして描くことで、舞台『カノン』の創作、お客様とのコミュニケーションも始まります。メインビジュアルの創作過程・完成の瞬間に是非お立会いください。

 

『カノン』メインビジュアル ライブペインティング

開催日時:2019年10月26日(土)14:00-17:00頃
会場:東京芸術劇場 ロワー広場(地下1階)
※創作状況により時間が前後する場合がございます。
※無料イベント
※スチール、動画撮影予定

メインビジュアル アーティスト:荻野夕奈 Yuna OGINO
https://www.yuna-ogino.com/

 

■『カノン』育児応援!

本作は、育児真っ最中の演出家、出演者、スタッフが揃い、仕事と育児の両立について模索しています。当館は、育児中の方なら誰でも5Fの託児室を利用することができます(要事前申込み、有料、対象年齢生後3ヶ月から小学校入学前のお子さま)。育児中のパパ、ママの観劇の機会を少しでも増やしたいという願いから、「カノン」観劇のために託児室を利用の場合、託児料金の一部500円を『カノン』が負担します。
※チケット購入の方が対象となります。
託児施設詳細: https://www.geigeki.jp/access/support.html

 

―あらすじ―
牢番の太郎は、囚われの身の沙金に心奪われ牢から逃してしまうが、その罪の放免の為に沙金率いる盗賊団のアジトに潜り込んで『ある事』を探る密偵を都の権力者、天麩羅判官に命じられる。窃盗に対して弱腰の太郎だったが、思想犯で捕らえられた実の弟、次郎を助けるために人を殺めたことをきっかけに罪を重ね、更に沙金への想いを募らせていく。次郎は盗賊団に加わり、信念のもとに行われる盗みを説き、判官屋敷にある『自由』を盗むことを仲間達に提案する。一方、天婦羅判官は屋敷に保管している絵画の『ある事』に繋がる隠された真実を部下に漏らすのだった。

 

<公演概要>

『カノン』

作:野田秀樹
演出:野上絹代

日程:2020(令和2)年3月2日(月)~15日(日)
会場:東京芸術劇場 シアターイースト
https://www.geigeki.jp/performance/theater227/

[出演]
中島広稀 さとうほなみ
名児耶ゆり 永島敬三 大村わたる 山本栄司 長南洸生 緒形 敦 川原田樹
中林 舞 手代木花野 佐々木美奈 前原麻希 本多 遼 湯川拓哉 小田龍哉 村田天翔 佐野 功
木津誠之 家納ジュンコ 佐藤正宏
渡辺いっけい

[スタッフ]
舞台美術:乘峯雅寛
照明:中山奈美
音楽:佐藤公俊・難波卓己
音響:星野大輔
映像:松澤延拓
衣裳:土田寛也
舞台監督:佐藤恵・山下翼
演出助手:吉中詩織
制作進行:相場未江
コンディショニングトレーナー:KOU
宣伝美術:則武弥
絵:荻野夕奈

[チケット一般発売開始]
2019年12月7日(土) 10:00~

[チケット料金(全席指定・税込)]
一般前売5,000円 65歳以上4,500円 25歳以下3,500円 高校生以下1,000円
※未就学児はご入場いただけません。
※65歳以上、25歳以下、高校生以下 割引チケットは、劇場ボックスオフィスのみ取扱い。(枚数限定・要証明書)
※障害者手帳をお持ちの方は、割引料金でご観劇いただけます。詳しくは劇場ボックスオフィス(0570-010-296)または劇場HP( https://www.geigeki.jp/access/support.html )にてご確認ください。
※公演内容等につきましては、変更が生じる場合がございますのでご了承ください。

[チケット取扱]
・東京芸術劇場ボックスオフィス
0570-010-296 (休館日を除く10:00~19:00/ナビダイヤル)
https://www.geigeki.jp/t/
その他プレイガイドあり

[お問合せ]
東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296(休館日を除く10:00~19:00)
https://www.geigeki.jp/

協力:NODA・MAP
企画制作:東京芸術劇場
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場
東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会

Tokyo Now Author