石原さとみ 舞台『アジアの女』独占インタビュー

9月29日にBunkamuraシアターコクーンで閉幕した舞台『アジアの女』。その主演を務めた、 石原さとみの独占インタビューが行われた。

2006年に長塚圭史が書き下ろした戯曲を、 盟友・吉田鋼太郎が演出・出演することでも話題を呼んだ本作。 災害によって崩壊した町を舞台に、 半壊した家で兄(山内圭哉)と暮らしながら、 人々のために献身する麻希子を演じ切った今の心境を、 石原はこう語る。 「満足度がすごく高いです。 それはやり切った達成感というのではなくて。 これほど緊張せずに毎日舞台に立てたのは初めてでした。 圭哉さんが『寝室かリビングルームに行くような感覚で舞台に上がるんだよ』とアドバイスして下さったのですが、 まさにそんな気持ちでした」

撮影:宮川舞子

石原が演じた麻希子は、 かつて心を病んでいた女性。 複雑な役柄ではあったが、 その瞬間をありのまま、 懸命に生きる麻希子に惹き込まれた。 「鋼太郎さんは毎日投げてくるボールが違うので、 それを受け取って返すことが楽しかったです。 圭哉さんはお芝居が日々劇的に変わるわけではないのに、 ずっと新鮮なんです。 お芝居にまったく嘘がないので、 私も嘘では返せないなと。 その瞬間ごとに相手を見て聞いて、 役を生きる楽しさを味わいました。 開演前、 いつも鋼太郎さんと矢本悠馬くんと袖で待っている間、 今日はどんな感じで行きますかね、 という話をしていて。 矢本くんが『今日は繊細に激しく、 ですかね』とか、 『めちゃくちゃ調子がいいので、 今までで一番楽しめると思います!』なんてやりとりも思い出深いです」

撮影:宮川舞子

『アジアの女』を経て、 舞台に対する感じ方が大きく変化したとも。 「私の中で、 舞台はどこか無理しないと挑めないようなイメージがありました。 でも自分を解放して挑戦できる、 そして成長できる場所なんだなって。 稽古中から本番まで、 素晴らしい共演者やスタッフの方達に恵まれて、 全員で前向きに創作に向き合える場がある貴重さ、 そこにいれる幸せを実感して、 こういう場に出会える舞台が、 もっと好きになりました。

去る9月26日公演は生配信され、 視聴者から「ライブを身近に、 自由に楽しめるのが嬉しい」という多くの声が寄せられた。 「私も映像を見ました。 今回、 稽古中に鋼太郎さんが『その人物が、 なぜ今そこに立つのかを考えてほしい』と仰ったんですね。 最初から最後まで、 役を生きていれば動きも自然に見える。 全員が最初から最後まで、 この物語の住人なんだなと新体感ライブを通して感じて頂けるのではないでしょうか。 ただ役者にとっては、 ちゃんと役を生きていないとそれが全て露呈してしまう。 どの場面、 表情を抜かれるかわからないので、 気が抜けないですよね(笑)。 劇場の席からはなかなか見えない美術の細かさ、 表情を見るのはすごく楽しいと思います。 家にいながら、 劇場のお客さんの反応を一緒に体感しつつ、 でもDVDのようにパッケージ化されていないので、 自分がその時々で見たいアングルをスイッチングできる。 それは生の舞台ともまた違う楽しみ方で、 すごく面白いなと思いました」

新体感ライブ『アジアの女』では特典映像として石原のインタビューや山内と対談も配信中。 視聴前後に観ると、 さらに舞台が楽しめるはずだ。

https://shintaikan.live/live/100101

Tokyo Now Author