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プロデューサー・岡田准一も登壇!アートプロジェクト「konohana permanentale 100+」第1弾作品『此花水龍』初お披露目

大阪市此花区が実施するアートプロジェクト「konohana permanentale 100+」の第1弾作品発表会を、3月27日(水)に大阪市此花区 正蓮寺川公園内にて行いました。発表会には髙橋英樹此花区長のほか、同プロジェクト第1弾のプロデューサーである岡田准一、立体パブリックアートの制作を担当した小松美羽らが登壇しました。

大阪市此花区アートプロジェクト『konohana permanentale 100+』第1弾作品発表会
(左から)ミャクミャク 、岡田准一、小松美羽、髙橋英樹区長、このはちゃん

かつて、環境汚染が問題視されていた正蓮寺川。その場所に「環境問題克服の象徴」として今も拡張工事により広がり続ける正蓮寺川公園を舞台に、万博の理念への共鳴をめざし、『いのちの輝き脈々と、未来へ』をテーマにスタートするアートプロジェクト『konohana permanentale 100+』。

その記念すべき第1作目のお披露目で、此花区長・髙橋英樹は「昨日まで大阪はずっと雨でした。明日からも雨が続きます。今日だけ晴れたのも『此花水龍』の力かもしれません」と、本日を迎えられたことの喜びを伝えました。そして「20年間で100以上の作品の設置をめざす」と、当プロジェクトの展望を語りました。

待ちに待った除幕式には、髙橋区長に加え、同プロジェクト第1弾のプロデューサーである俳優・岡田准一、パブリックアートを手掛けた現代アーティスト・小松美羽、此花区のマスコットキャラクター・このはちゃん、大阪・関西万博公式キャラクター・ミャクミャクが登場しました。

大阪市此花区アートプロジェクト『konohana permanentale 100+』第1弾作品発表会

高さ約3.5mとなる迫力満点の『此花水龍』を目の当たりにした岡田は「力を感じる。この場所にあるだけで雰囲気も変わりますね」と初めて見た感想を語ると、パブリックアートを手掛けた小松は「『此花水龍』もこれからここに住むことを喜んでいるよう。とても嬉しい」と、自身の作品が初お披露目となった想いを伝えました。

 

作品名は『此花水龍』。作品に込めた想いとは?

大阪市此花区アートプロジェクト『konohana permanentale 100+』第1弾作品発表会

続いてトークセッションに参加した岡田は、プロデューサーを引き受けた経緯やきっかけについて「オファーをいただけたのは大変光栄。地元である大阪を元気にしたいという想いが元々あったので、僕に貢献できることがあれば何でもしたい、という気持ちで引き受けさせていただきました」と大阪への愛を伝えると、「僕が携わるのはこの第1弾のプロジェクトだけですが、同じように素晴らしいアーティストの作品が100個集まるとなると、とんでもない企画。この川は(汚染問題で)“負の遺産”と言われてきましたが、ここに住んでいる皆様の力で変わり始めています。この企画が実現すれば、間違いなく世界に誇れる、価値のある場所に変わると思う。循環させていいものに変えていくというのが、僕たち次の世代に残された役割。この作品をきっかけに、この場所を世界に発信できるものに変えていくことができれば嬉しいです」と、プロジェクトに対する期待を寄せました。

大阪市此花区アートプロジェクト『konohana permanentale 100+』第1弾作品発表会

小松にオファーした理由を問われると「彼女の“祈り”というものが、今世界からとても注目されている。世界で戦い、そして世界から評価されている彼女の初の立体パブリックアートがここにあることは、とても大きな意味があると思ったんです。そして、彼女の“祈り”を日本の大阪から世界へ発表することは、今の時代にふさわしいんじゃないかと思い、オファーさせていただきました」と答えると、小松は「ちょうどパブリックに立体の作品を出していきたい、そういうアート活動をしていきたい、と思った矢先のオファーだった」と明かし、「今回のプロジェクトを受けることは、作家としての一つの役割なんじゃないかと思い、そういった機会をいただけたことに感謝している」と述べました。

また、小松は制作前に公園を訪れたといい「此花区の歴史であったり、行き交う人々の顔を拝見させていただき、この場所に似合うものは何か、深く考える時間を頂きました。(大阪は将来、西に向かって発展すると予想されたこともあり)設置場所から選定をして、『此花水龍』も西の方向を向くようにし、未来に向かって輝いていく、という想いも込めて作らせていただきました」と語りました。

さらに、「水龍は水のエレメントの神獣なので、水は悪いものを浄化してくれて、いい循環をもたらしてくれる。これからの未来、美しい循環が生まれ、輝かしいものになるよう願いを込めました」と伝え、台座の石も、西で発展し大阪・関西万博が行われる夢洲の工事現場から出てきたものを使用したといい、「そういった循環や歴史も抱えながら変わっていこうというメッセージも込めました。ここに住む皆様の心の拠り所になれば嬉しいです」と作品に対する想いを語りました。

 

最後に岡田は「この場所が住んでいる皆様から愛されることを願っています。そして、ここで育つ子どもたちの生涯忘れられない景色となり、皆様で守っていってくれることを祈っています。そのうち『水龍ちゃんの前で待ち合わせね』といった会話なども生まれると嬉しいです。そして、世界に誇れる場所に育てていって欲しいです」と力強く語りました。

大阪市此花区アートプロジェクト『konohana permanentale 100+』第1弾作品発表会

 

「konohana permanentale 100+」第1弾概要

作品タイトル

此花水龍(このはなすいりゅう)

設置場所

正蓮寺川公園 千鳥橋西側芝生内

此花水龍

此花区に初めて足を踏み入れ、土地を見て回っている最中、循環する恵みの水のブルーと、冬から春を告げる桜のピンクの2色の輝きが見えました。その色はだんだんと水龍の体に染み込んでいき、いつしか1柱となりました。この土地に生きる人々、生ける生命、育まれた文化、土地に存在する自然エネルギーが大調和していくことで、水龍の形となって私の前に出現しました。西の方角に向く水龍は、遣唐使の辿った方向を見つめています。水龍の口が「阿」の形で開いているのは、始まりの「あ」であり、これからの未来において繁栄と純粋な力のサイクルが大地を正しく回るようにという心が込められています。龍の口の中には宝珠があり、災難を除き、悪きを祓い、淀さえも清らかな姿へと変換されていくようにという願いが込められています。
龍は水の性質を持っており、龍脈という言葉もあります。此花水龍の立体をこの地に置くことで、自然と人と文明が大調和していく様の1つのシンボルになれれば幸いです。また、龍を塔のような形にしたのは、悪や負を鎮め、浄化する意味があります。
私がノルウェーに滞在した時に実際に見た龍(ドラゴン)の話です。当時、海域を支配していた者がバイキングの時代、バイキングといえど海と向き合うということは常に命懸けだったそうです。そのため、家の屋根などに今でもドラゴンの口にバンドを施し、荒ぶる龍を封印することで海を鎮めているのだそうです。
日本でも古来から荒ぶる神聖な存在と向き合い、祠や神社を建てて祀り、自然の力を敬い尊敬し、時に畏怖しながら共存してきました。
また、龍脈は日本全土、いや、世界中と繋がっていて、あなたの立っている「此花区のその場所」こそが、全てと繋がる場所なのです。人が大好きな此花水龍は、美しき万年咲く桜を身にまとい、水を清らかに変換しながら、どうか未来へ向かう我々人類と大調和し続けますようにと、私自身も祈りを込めて筆をとり、立体に実際に絵筆を走らせて完成へと導きました。

大阪市此花区アートプロジェクト『konohana permanentale 100+』第1弾作品発表会