赤井英和・赤井英五郎監督親子で登壇!映画『AKAI』完成披露舞台挨拶を開催
不世出の天才ボクサー・赤井英和の激闘がスクリーンに蘇る!ドキュメンタリー映画『AKAI』(9月9日公開)の完成披露試写会が8月24日都内で行われ、赤井英和と息子でプロボクサーでもある赤井英五郎監督が登壇しました。
2020年の緊急事態宣下に本作の構想を思いついたという英五郎監督。「今日が最後の日と言われたときに自分は何をすべきかと思ったときに、映像を通じて手紙を作るイメージでお世話になった人に感謝を伝えたいと思った」と監督デビュー作始動理由を説明。しかし題材となった赤井本人は「映画を作るなんて全く知らず、完成してから『パパの映画を作ったよ!』と言われてビックリ。確かに彼からインタビューをされたけれど、YouTubeチャンネルの素材の一環だと思っていた」と驚いていた。
事後報告にした理由について英五郎監督は「だって事前に言ったら言いふらすから」と笑わせつつ「情報管理という理由もあるし、僕にはコネもないので形になるのかさえ分からなかったから」と当時の状況を紹介。なかなか映像素材の使用許諾も出ず、母方の祖父の死も経験したという英五郎監督は「2020年の12月に祖父が癌になった。衰弱してしまった祖父が『赤井さんの映画を今見ている。結構面白い』と言って数日後に他界しました。それを聞いて絶対に形にしなければと思った」と決意を涙ながらに明かし、赤井がハンカチを渡す一幕もあった。
本作には現役時代の赤井の試合映像がふんだんに使用されている。改めて赤井は「唯一無二のスタイル。こんなボクシングスタイルはいまだかつてない。無茶苦茶やなと思うアグレッシブなスタイルが見ている人を惹きつけるのだと思う。守りなんてない。攻撃は最大の防御でしたから」と自らのファイトスタイルを分析。英五郎監督も「見ていて面白い。もはや理屈ではない。今のボクサーにはいないタイプだと思う」と現役時代の父を絶賛した。
赤井が初主演した映画『どついたるねん』(1987年)のフッテージも使用されているが、英五郎監督は「阪本順治監督の連絡先を父から聞いて直接連絡しました。忙しい中で会う時間を作っていただき『何秒でも使ってもいい』と快く映像を貸してくれました。阪本監督が最初に映像の許諾をくれた方で、そこから色々な話が進んでいきました」と感謝。
映画『ロッキー』のテーマソングも使用されており、英五郎監督は「この映画は『ロッキー』の曲ありきで編集していて、ダメもとで配給会社にお願いをしたら作曲者のビル・コンティがOKをしてくれた。かなりハードルが高いと思っていたので、配給の方も『奇跡です』と言っていました」と奇跡的な超有名曲の許諾までの経緯を明かした。赤井も劇中で曲を聴いて「ワクワクしました!」と大喜びだった。
最後の写真撮影では来場者の一人で、赤井が「ボクシング界の大先輩」とリペクトするガッツ石松を赤井がステージに呼び込んで3人で“ガッツポーズ”フォトセッション。赤井は「1時間半の映画だけれど、一瞬に感じた。素晴らしいとしか言えない。本当にありがとう!」と息子である英五郎監督を労い、英五郎監督は「想いや心のパワーは心を込めて伝えれば相手に伝わるもの。そして想いは時空をも超える。今回の映画作りは素晴らしい経験でした。心を込めて作りましたので、パワーが詰まっています!」とアピールしていた。
『AKAI』
9月9日(金) 新宿ピカデリー 他 全国ロードショー
[編集・監督]
赤井英五郎
[出演]
赤井英和
[映像協力]
朝日放送テレビ 阪本順治
[制作プロダクション]
PADMA
[音楽]
上倉紀行
[宣伝協力]
ミラクルヴォイス
[配給]
ギャガ
[URL]
https://gaga.ne.jp/akai_movie/
©映画『AKAI』製作委員会