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現代に贈るクリスマス・キャロル『ダブリンキャロル』上演決定!

株式会社トータルステージプロデュース企画・制作による『ダブリンキャロル』が、2021年12月3日(金)~2021年12月9日(木)に東演パラータにて上演されます。

『ダブリンキャロル』

チャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』はご存知ですか?
強欲で誰も信じない孤独なスクルージという男の物語です。
彼はクリスマスイヴに「過去」「現代」「未来」を映し出す三人の精霊によって自分の人生を振り返ります。そして自身の未来を映し出された時、彼は生き方をあらため、善き人になっていく、というお話。

この「ダブリンキャロル」は酒浸りの日々と浮気性のために愛する家族から離れ、葬儀屋で働く男の物語です。
たくさんの愛すべき人を傷つけ裏切り、そして愛されている現実からも逃れるために酒に溺れた情けない男、ジョン。生きる価値すらないと自分に言い聞かせ、クリスマスすら祝えなくなった男、ジョン。そんなジョンのもとに、10年ぶりに娘メアリーが訪ねてきます。彼女はジョンを迎えにきたのです。それはジョンの妻が重い病気で、彼に会いたがっているから。10年ぶりに再会した父と娘。ジョンは娘と対峙することで自分の過去と現在に向き合うことになります。まるでスクルージのように。

クリスマス・イヴに「現在」と「過去」と対峙したジョンは「未来」をどう切り開くのか。

『ダブリンキャロル』

出演者は、昨年公開された河瀨直美監督の映画『朝がくる』で、行き場をなくした少女を大胆に演じその存在感を示した山下リオが、家族を捨てた主人公・ジョンの長女・メアリーを、そして演劇界の若手俳優の注目株である小日向星一が、ジョンと対峙し自分の人生を歩もうとする若者マークを、まさに20代でしかできないこの役を繊細に演じます。そしてバレエダンサーとしての華々しいキャリアに留まらず、その表現手段を「言葉」の世界へも拡げている首藤康之が自身初ともなる膨大な台詞と格闘し、人生をダメにした男の再生を渾身の想いを込めて演じます。

私たちの生活はこのコロナウィルスの出現によって、大きく変わろうとしています。いや、変わりました。おそらく最も変貌したのが、人との距離な気がします。そしてこの状況下で「孤独」や「絶望」を感じた人もいるかもしれません。しかし、誰もが幸せな人生を過ごしたいと思う。人の温もりを感じたいと思う。だから私たちは一生懸命努力をする。だけど、何かのきっかけでその努力が虚しく感じたり、諦めてしまうこともある。

でもきっと、きっかけさえあれば、ふたたびまた幸せを掴むことができるかもしれない・・・。
この物語はそんな「はじめの一歩」を再び踏み出す「奇跡」の物語。

2022年が素晴らしい年になることを願ってお届けします。

首藤康之 コメント
心の中にある恐怖を抱えながら過去と未来の間に自分をおき自問自答する毎日・・・、それを紛らわせるために酒を呑み戯言を言う日々・・・、まるで僕・・・。
読み進めてみるとこの「ジョン」という男が、自身の分身のように思えてきた。
この仕事をしていると自分が抱いている感情と表現しようとしている感情の間に本当の自分がいるような気がいつもしています。ジョンと自身の心の叫び声をエネルギーの源として、僕自身初めて体験する会話劇を精魂を注いで演じたいと思います。
今年50歳を迎えるこの時にジョンに出会ったのは何かしらの運命を感じています。
本当に素晴らしい本です!少し変わったクリスマスを劇場で一緒に過ごしましょう!お待ちしております!

山下リオ コメント
太陽が昇っては沈み、また夜が訪れる。そうやって一日、また一日と、時間は平等に進んでいきますが、それが長いと感じたり、短いと感じるのは、世界人口の分だけ、その一日にストーリーがあるからなのではと思います。
この物語は、ある男性の一日が描かれています。男性は、2人の人物と会話する中で、心が揺れ動いていく。
台本を読みながら、他人の一日を覗き見しているような罪悪感を感じつつも、いつのまにか感情移入し、私自身の一日に影響を及ぼされる、不思議な感覚になりました。
海外の戯曲は初めてなので、今から緊張していますが、一日一日の稽古を大切にお芝居できたらと思います。

小日向星一 コメント
マークを演じさせていただきます小日向星一です。2014年にPARCO劇場で観た『海をゆく者』に心を揺さぶられたのを覚えています。その作者のコナー・マクファーソンが書いた『ダブリン・キャロル』の世界に飛び込んでいけること、とても光栄です。台本を読み、観てくださる方の希望になれるような戯曲だと思いました。座組みの皆様と一丸となって、舞台を作っていきたいと思います。よろしくお願い致します。

 

あらすじ

クリスマス・イブの午前中。外は雨。
舞台はダブリンにある葬儀屋のオフィス。ジョン(首藤康之)はこの葬儀屋の主人のノエルが病気になってしまったため、彼に代わってこの葬儀屋を取り仕切っている。マーク(小日向星一)はまだ二十歳の若者でノエルの甥。アルバイトで葬儀屋の手伝いをしている。そこに仕事を終えたマークとジョンが戻ってくる。ジョンは10年前に家族を捨て、酒に溺れていた。そんなジョンを助けてくれたのがノエルだった。マークを相手に自分の過去を語り出すジョン。どれだけ自分がダメな男だったのかを・・・。そんな午後、ジョンの娘・メアリー(山下リオ)が10年ぶりにジョンを訪ねてくる。母親、つまりジョンの妻が癌で入院しており、ジョンに会いたいと言っているという。さらにジョンはメアリーの突然の来訪によって、蓋をしたはずの自分の過去と対峙することになってしまった。果たしてジョンは妻に会いに行くのか・・・。

 

公演概要

『ダブリンキャロル』

『ダブリンキャロル』

[公演日程]
2021年12月3日(金)~12月9日(木)

[会場]
東演パラータ
(〒155-0031 東京都世田谷区代田1-30-13)

[出演]
首藤康之、山下リオ、小日向星一

[スタッフ]
作:コナー・マクファーソン
翻訳:常田景子
演出:荒井遼
美術・衣装:池宮城直美
衣装スーパーバイザー:為重友恵
照明:横原由祐
音響:藤田赤目
ヘアメイク:山本絵里子
ダイアローグコーチ:大西多摩恵
演出助手:三輪絢香
舞台監督:川口眞人
宣伝美術:宇野奈津子
宣伝写真:井野敦晴
制作:吉越萌子
プロデューサー:毛利美咲
主催製作:幻都
企画制作:TSP
文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

[チケット料金]
6,800円(全席指定・税込)

カンフェティで10月26日(火) 10:00より先着先行発売開始
http://confetti-web.com/dublin2021

[URL]
公式ホームページ:https://theatertheater.wixsite.com/dublin2021
公式Twitter:https://x.com/GEN_TO_play