“特撮の父”「生誕120年 円谷英二展」開催決定!

生誕120年 円谷英二展

さまざまな特殊撮影の技術を駆使した日本の映画・テレビ作品は、世界各国のファンの心をつかみ、現在も限りないリスペクトに包まれています。そして日本の映像界が世界に誇るこうした技術を切り拓いた“特撮の父”円谷英二(1901-1970、本名英一)は、この2021年に生誕120年を迎えました。

福島県須賀川市に生まれ、若き日は飛行機の操縦士を目指した円谷は1919年に東京で映画界に入り、松竹の時代劇のキャメラマンとして頭角を表します。アメリカ映画『キング・コング』(1933年)に魅入られて特撮の研究を始めた円谷は、東宝撮影所の航空映画に貢献し、戦争映画『ハワイ・マレー沖海戦』(1942年)では日本映画界全体に特撮の意義を知らしめました。日本初の「特技監督」として数々の特撮映画・怪獣映画を送り出すとともに、1963年には円谷特技プロダクション(現・円谷プロダクション)を興してテレビ特撮の礎を築き、後進の育成にも努めた史実は誰もが知るところです。

円谷英二の生誕120年を記念して、須賀川市との共催により実現する本展は、イギリスで新たに発掘された円谷撮影の初期作品『かぐや姫』(1935年)も含めて、若き日の功績にも注目しながらその生涯を紹介します。

 

■展覧会の構成

第1章 若き映画キャメラマンとして
日本映画草創期の名キャメラマン枝正義郎の下で修業した円谷は、関東大震災後にキャメラマンとして一本立ちしたのち、京都に移り松竹下加茂撮影所で本格的にキャメラマンとして活動を開始しました。本章では松竹下加茂時代を中心に、数々の貴重な写真やポスター、台本、雑誌などから、円谷がその撮影技術の基礎を作り、特撮という次のステップに進むまでの時代をたどります。

第2章 特撮への志
『キング・コング』に衝撃を受けた円谷は、現在の東宝の前身会社のひとつであるJ.O.スタヂオへの入社を転機に、合成技術やスクリーン・プロセスといった撮影技術を深化させてゆきました。本章では、円谷がそれまでに築き上げたキャメラマンのキャリアから特撮というフィールドに踏み出して、その地位を確立した時代をたどります。

第3章 東宝特撮の時代
円谷の卓越した技量は1954年の記念碑的な『ゴジラ』(本多猪四郎監督)第一作によって日本映画に特撮映画・怪獣映画という新しいジャンルを開きました。本章では『ゴジラ』に始まる様々な作品のポスターと並んで、円谷英二の故郷に設立された須賀川市アーカイブセンターの保存資料も展示し、その仕事が最も知られている時代の円谷の足跡をたどります。

第4章 円谷プロの創設
1963年に円谷特技プロダクション(現・円谷プロダクション)を設立してから1970年に亡くなるまでの間に、円谷は多くの後進を育てながら、1966年1月放映開始の『ウルトラQ』をはじめとするテレビの特撮番組という新たな路線を確立しました。怪獣が世間的な人気を集める一方で、円谷は若き日に憧れた日本の初期のパイロットたちを描く「ニッポン・ヒコーキ野郎」という企画を長年温めていました。本章では円谷の晩年の活動をたどります。

 

■展覧会の見どころ

★本展では、『ゴジラ』をはじめとして「特撮の父」として広く知られる円谷英二の仕事だけでなく、映画界入りしてからキャメラマンとして時代劇映画の撮影で独自の地位を築いた前半生のキャリアに特に注目し、デビュー作とされる『延命院の傴僂男』(1924年)上映館のプログラム(複製)や、松竹下加茂撮影所在籍時代の貴重な写真の数々、また円谷が1932年の設立に参加した日本カメラマン協会発行の機関誌「カメラワーク」など、これまで知られていなかった貴重な資料を展示します。

★近年、イギリスの英国映画協会(BFI)で見つかった円谷英二撮影作品『かぐや姫』(1935年)の一部を展示室内のモニターでご覧いただくことができます。

★国立映画アーカイブ所蔵の特撮映画・怪獣映画ポスターの中から、8枚組の『モスラ』(1961年)、3枚組の『世界大戦争』(1961年)や『キングコング対ゴジラ』(1962年)など公開当時の貴重なポスターの数々を展示しています。

★円谷英二の生まれ故郷、福島県須賀川市の須賀川特撮アーカイブセンターからは、お馴染みの東宝マークを撮影するための機材や『青島要塞爆撃命令』(1963年)に使われた輸送列車ミニチュアの貨車の台車などが出品されます。

 

<開催概要>

生誕120年 円谷英二展

生誕120年 円谷英二展

[会期]
2021年8月17日(火)~11月23日(火・祝)

[休室日]
月曜日および9月7日(火)~10日(金)、9月26日(日)~10月3日(日)、10月12日(火)~15日(金)は休室

[開室時間]
午前11時~午後6時30分
※入室は午後6時まで

[会場]
国立映画アーカイブ 展示室(7階)

[料金]
一般:250円(200円)
大学生:130円(60円)
※65歳以上、高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズは無料

[お問い合わせ]
050-5541-8600(ハローダイヤル)

[主催]
国立映画アーカイブ、須賀川市

[特別協力]
円谷プロダクション

[URL]
HP:https://www.nfaj.go.jp/exhibition/tsuburaya120/

Tokyo Now Author