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福井県の伝統工芸品をBEAMS JAPAN+創作あーちすと「のん」が身近な存在にアップデートするコラボプロダクツ開発中!

「のん」さんが伝統工芸工房を訪れた様子

福井県は、北陸新幹線福井・敦賀開業に向けて、県の魅力を発信するため、福井県が誇る7つの「伝統工芸」をより身近な存在にアップデートをすることを目指した『FUKUI TRAD』プロジェクトを2020年9月1日に発足、現在プロジェクトを進行している。

コラボ商品発表に先駆け、今冬、本プロジェクトのパートナーである株式会社ビームス(以下「ビームス」)が運営するBEAMS JAPANのプロジェクトリーダー佐野明政さんと女優・創作あーちすと「のん」さんが福井県を来訪、7つの伝統工芸工場に訪問し、商品開発に向けて職人の方々の話を直接伺いました。今回の「のん」さんの訪問の様子はプロジェクトWEBサイト( http://fukuitrad.jp/ )にて1月27日(水)より公開しています。

 

福井県来訪エピソード

「のん」さんと杉本達治福井県知事

杉本達治福井県知事 コメント
「のん」さんの訪問理由は、7つの伝統工芸の工房を訪れ、制作過程を見学し職人から話を伺い、また同時に職人を激励いただくことでした。来訪中に杉本達治福井県知事も応援に駆け付け、「以前の記者会見(2020年9月実施)では直接お会いすることができず、待ち遠しかったのですがようやくお会いできて嬉しく思っています」と「のん」さんにお会いした感想を述べました。
また、「のんさんのイラストを拝見すると、とてもポップでのんさんらしいイラストであると感じました。これから現地の職人の方々と色々とお話いただくことで、職人の方々がのんさんの感性に刺激を受け、より新しいモノが生まれてくると思います。今回の訪問を機会にぜひ福井ファンになってください」と今後の「のん」さんの活動に期待を寄せるコメントをしました。

BEAMS JAPANプロジェクトリーダー佐野明政 コメント
佐野明政さんは「現在のプロジェクトの進捗状況ですが2月某日に商品のお披露目会を実施予定で、そこに向けてバイヤーが制作を進めています。皆さんに喜んでいただける商品ができると思っています」とコメントしました。

「のん」コメント
「のん」さんは「福井の伝統工芸品とコラボすることができ、とても嬉しく、福井にも来ることができてワクワクしています。今回のお話をいただいた際に福井に多くの伝統工芸品があることを知ったのですが、どれも素敵な物ばかりで、今回のプロジェクトを通して、伝統工芸の素晴らしさを知っていただくきっかけになってほしいです」とプロジェクトに対する意気込みを話しました。
また、福井県内の7つの伝統工芸工房を周り、職人の方々の制作に対する想いを聞いた「のん」さんは「伝統工芸品を目の当たりにするだけでも様々な刺激がありました。職人の方々とマンツーマンで話をすることで、自分が描いたイラストが職人さんの手によって伝統工芸品へ落とし込まれていくイメージができ楽しかったです」とコメントしました。

 

「のん」さん福井県来訪の様子

越前打刃物

直接、越前打刃物振興施設の「刃物の里」を見て越前打刃物職人の伝統工芸士会会長の加茂勝康さんから「刃物を整形する前の鋼は850度くらいに熱して足元のペダルを踏んで機械で整形します。福井の打刃物は2枚の鋼を合わせて打ちます。それが越前打刃物の特徴です」と越前打刃物の制作に対する想いを受け、のんさんは「刃物を薄くするのは一瞬ですね。とてもおもしろいです」と感想をコメントしました。

越前和紙
若狭めのう細工

 

「FUKUI TRAD」プロジェクト発足背景

北陸新幹線が福井・敦賀まで延線されるという背景を受け、福井県の魅力を首都圏の方を中心に発信することを目的に、本プロジェクトを開始いたしました。魅力を伝えるにあたり、福井県が誇るものの一つである「伝統工芸」に関する情報を発信することで、福井県の認知度向上、ファンの創出を図ってまいります。

「伝統工芸」は芸術的・歴史的側面に着目されることが多く、一般の方が親しみを感じづらいことが課題となっております。本来、伝統工芸は日常で利用されてきたものではありますが、ライフスタイルの変化により、価値の変化が起こったといえます。

そこで、現代のライフスタイルに合わせた形で伝統工芸をアップデートすることで、より多くの方に福井県の伝統工芸に親しみを持っていただけるのではないかと考え、新ブランド『FUKUI TRAD』を立ち上げました。

本プロジェクトは、日本をキーワードに、幅広いカテゴリーのコンテンツをキュレーションするBEAMS JAPANをパートナーとし、また、創作あーちすととして多数の作品を発表している「のん」さんを迎えることで、より若者の感性に合った商品を開発し、「伝統工芸」の新しい価値を創出してまいります。

 

福井県の7つの伝統工芸とは

福井県には経済産業大臣指定の伝統工芸品として、越前漆器、越前和紙、若狭めのう細工、若狭塗、越前打刃物、越前焼および越前箪笥の7品目があります。

越前漆器(えちぜんしっき)/主な生産地:鯖江市
越前漆器の歴史は古く約1500年前に遡ります。継体天皇が皇子のころ、壊れた冠を片山地区(鯖江市片山町)の塗師が修理して黒塗りの椀を添えて献上すると、見事な出来栄えに感動し、片山集落での漆器づくりを奨励したと伝えられています。もともとは堅牢な塗物だったのを、江戸時代以降、京都から蒔絵を、輪島から沈金をそれぞれ取り入れ、華麗な装飾性を帯びるようになりました。形も、明治期半ばには丸物といわれる椀類が大半でしたが、角物といわれる膳類などを手がけ、重箱や手箱、盆、菓子箱、花器など製品群が多様化していきました。

 

越前和紙(えちぜんわし)/主な生産地:越前市
奈良時代までは仏教の写経用紙が主でしたが、公家武家階級が大量に使い出すと、技術や生産量も向上し、「越前奉書」など高品質紙が作られるようになり、その後幕府や領主の保護を受け発展し、全国有数の産地となりました。明治元年には日本最初のお札用紙に採用、美術界でも横山大観や平山郁夫などの芸術家に支持されました。近年は、壁紙やふすま紙のほか、インテリア用品としても用途が広がっています。

 

若狭めのう細工(わかさめのうざいく)/主な生産地:小浜市
奈良時代のこと、玉を信仰する海民族、鰐族が若狭一の神社がある土地に来ました。そして、神社の前に鰐街道を作り、玉をつくることを仕事としたのが、若狭めのう細工の始まりといわれています。めのうとは、年輪状の模様をもつ半透明の石英という石のことです。この原石を200~300度で焼くと美しく発色することがわかり、若狭独特の焼き入れ技法を作り上げました。焼き入れ後は彫刻、成形、磨きの工程です。硬い原石に、時間をかけて彫刻・研磨を施していきます。

 

若狭塗(わかさぬり)/主な生産地:小浜市
寛永11年(1643年)若狭の国に赴任した酒井忠勝が「若狭塗」と命名し、その惚れ込みようは、他藩への技術流出を禁止したほどでした。若狭塗は、宝石塗というにふさわしい輝きです。その輝きは、卵の殻や青貝、マツの葉、菜種などで作られています。青・黄・赤の漆を塗り重ね、金箔で包み、その上に上等な漆を数十回塗り重ね、砥石と特殊な隅で研ぎ上げ、艶を出し、無地の部分に上塗りを施します。1年もの長期間かけて作られるため堅牢優美、熱や水分にも強いのも特徴です。

 

越前打刃物(えちぜんうちはもの)/主な生産地:越前市
越前打刃物は、日本古来の火作り鍛造技術と手仕上げを主とした製品づくりが特長です。その発祥は約700年前に遡ります。京都の刀匠である千代鶴国安が名剣を鍛える水を求めての旅の途中、武生に留まって刀剣をつくるかたわら、鎌も手掛けるようになったのが始まりといわれています。以来、武生は農作業用刃物の一大産地となり、北陸独特の行商というスタイルで販売されていました。これには越前漆器の漆かき職人が、漆を求めて全国を行脚し、武生の鎌を活用すると同時に、刃物類を売り回り、各土地柄に応じた鎌の注文を持ち帰っていたという背景があったのです。

 

越前焼(えちぜんやき)/主な生産地:越前町
越前焼は、日本六古窯の1つに数えられており、約850年前の平安時代末期から続いています。その特徴は釉薬を使わずに焼く焼締めや、灰釉を中心とした素朴な肌触りでぬくもりや暮らしに使う器としての美しさがあることです。高温焼成で茶褐色に焼き締まった越前焼は硬くて丈夫なことから、北海道南部から島根まで日本海沿岸に暮らす人たちに重宝されました。そして日本海側最大の窯場へと発展したのです。

 

越前箪笥(えちぜんたんす)/主な生産地:越前市
越前箪笥のはじまりは、江戸時代後期頃です。越前府中の指物師が能面などの仕事の傍ら、お膳風呂や板戸を作り始め、本格的な箪笥を作る者もあらわれました。越前箪笥の特徴は、無垢材を使用し、釘を使わないほぞ接ぎ技術での制作です。表面は漆塗り、飾り金具は越前打刃物技術で作られる鉄製のものが使われています。漆塗りにより艶やかな光沢を帯び、耐久性も高まります。また最高級品はすべてケヤキ材を使用し、塗装法も春慶塗や呂色塗りなどが用いられます。