ART・美術NEWS

夢の「本棚劇場」ついに完成!角川武蔵野ミュージアム、グランドオープン目前!まぜまぜの内部空間、その全貌を一挙公開

©角川武蔵野ミュージアム

公益財団法人 角川文化振興財団は、「ところざわサクラタウン」内「角川武蔵野ミュージアム」にてグランドオープン直前の11月4日(水)、ほぼ開館準備の整った当施設のメディア内覧会を行いました。

本が棚にぎっしり詰まった圧巻の「本棚劇場」をはじめ、松岡正剛館長が手掛ける「エディットタウン」、「米谷健+ジュリア展」、さらに1階グランドギャラリーで大々的に開催される「荒俣宏の妖怪伏魔殿2020」、そして武蔵野地域の魅力を発信する5階の「武蔵野ギャラリー&武蔵野回廊」など、図書、美術、博物がまぜまぜになった、他に類を見ない複合文化ミュージアムの内部空間すべてが公開されました。

 

偉人たちの残した貴重な蔵書約3万冊が並ぶ本棚劇場!

©角川武蔵野ミュージアム

いよいよ11月6日のグランドオープンまであとわずか。本年9月20日から始まった本棚への配架作業がほぼ終了し、高さ約8メートル、360度本棚に囲まれた「本棚劇場」の夢の空間がついに出現しました。

違い棚のように互い違いに複雑に入り組み、立体的、流動的に連なって、まさに脳の内部をイメージした構造。本棚の高所部分に並ぶのは、角川書店創業時に縁の深かった先生方より寄贈された本や資料が約3万冊。創業者の角川源義の個人蔵書をはじめ、文芸評論家の山本健吉先生、歴史学者の竹内理三先生、沖縄学研究者の外間守善先生の寄贈書が圧巻の本棚にぎっしりと並びます。

また本棚劇場の大きな見どころである、3台のプロジェクターを使って8mの本棚に投影されるプロジェクションマッピングも初披露。その場で体感した来場者を、「想像」「連想」「空想」の世界に誘います。

今後も「本と遊ぶ、本と交わる」をテーマに、アナログとデジタルの融合による多彩な実験的演出が予定されています。

 

本が息づき、賑わう街「ブックストリート」オープン!

©角川武蔵野ミュージアム

エディットタウンは、4階の「ブックストリート」、「エディット&アートギャラリー」、「荒俣ワンダー秘宝館」、4階から5階へ吹き抜けの「本棚劇場」、そして4階から5階につながる階段書架「アティックステップ」と文学賞棚(仮称)、各エリアの総称です。図書館、美術館、博物館が融合した当ミュージアムのメインエリアとなります。

そのエディットタウンの中央をつらぬくのが「ブックストリート」。本の息づかいや賑わいが感じられる“街”のような図書空間で、松岡正剛館長の監修により世界を読み解くための「9つの文脈」にそって約2.5万冊の本が並びます。既存の図書館にはない、まったく新しい先進的な配架になっています。また頭上には書影を使ったアートボードや隈研吾建築都市設計事務所による当館の模型、気鋭のファッションデザイナー川西遼平による“本で作る服”ブックウェアなども展示されています。

©角川武蔵野ミュージアム

 

「米谷健+ジュリア展 だから私は救われたい」開催!!

Courtesy of the Kadokawa Culture Museum

国際的に活躍してきた日本人とオーストラリア人によるアーティストユニット米谷健+ジュリアの日本における初の、大規模な個展「米谷健+ジュリア展 だから私は救われたい」をグランドオープンより開催します。

ウランを含む原発事故由来のウランガラスで作られたシャンデリアのインスタレーション作品には、シャンデリアの1つ1つに原発保有国の名前がつけられています。また「最後の晩餐」は実は全て「塩」でつくられており、オーストラリアでの大規模農業における過度な灌漑によりおきた塩害をテーマにしています。

美とユーモアと毒を併せ持つ彼らの作品は、現代アートの重要な要素である社会性への関心が高く、世界からも高く評価されております。

 

「半信半疑の地獄」と「生命の神殿」からなる「荒俣ワンダー秘宝館」誕生!

©角川武蔵野ミュージアム

監修:荒俣宏/プロデュース:株式会社ウサギノネドコ
博物館の中は、展示物を手に取って見られるコーナーを持つ「半信半疑の地獄」と、生物の美しさや不思議を体感できる「生命の神殿」の2つの部屋に分かれています。

半信半疑の地獄
世界中から集めた珍品、標本、宝物、模型が所狭しと並んだ「半信半疑の地獄」。光と影、東と西のもの、嘘か誠かわからないものが入り混じるそのカオスの空間は、訪問者のセンス・オブ・ワンダー(=自然の神秘さや不思議さに目を見はる感性)を刺激します。世にも鮮やかなピーコックスパイダーの模型、巨大マンモスの牙、美しい昆虫標本など、珍しいものが目白押し。

生命の神殿
美しい標本はワンダーを刺激するアートになりうる、を体現した「生命の神殿」。「自然界に見られる相似性」に着眼したウサギノネドコによる5つの展示作品や、海中の生き生きとした生物を繊細なガラス作品で表現したつのだゆきによる作品、科学と芸術を橋渡ししたエルンスト・ヘッケルの間など、科学と芸術の融合をお楽しみください。
※透明標本は期間限定展示です。

 

アラマタサマモ オドロイタ!伏魔之殿門の向こうに広がる、驚きの異世界空間!!

©角川武蔵野ミュージアム

11月6日のグランドオープン第一弾企画として、当館のアドバイザリーで妖怪研究の第一人者・荒俣宏氏監修による展覧会「荒俣宏の妖怪伏魔殿2020」を開催します。
本展では、日本各地に潜む見える妖怪から誰も見たことがない妖怪まで、妖怪のありようを端的に表した荒俣語録とともに紹介します。新進気鋭のイラストレーターが描く妖怪絵図や、妖怪のイメージが具象化されたミイラなどが展示されています。

5つのオススメポイント!
1.妖怪絵の回廊
2.日本の妖怪大集合
3.名もない「あのお方」がやって来る
4.ミイラと化石
5.コレクター部屋は、なんと12禁?!
伏魔之殿門の向こうに広がる異世界空間が楽しめます!是非お楽しみください!

 

子供たちの絵が、本物?の妖怪に?!

「荒俣宏の妖怪伏魔殿2020」と同時開催で、2019年の「角川むさしの妖怪絵コンクール」で所沢市内の小学生を対象に公募された妖怪絵の473点を、「みんなの妖怪絵 角川武蔵野妖怪絵コンクールから」として展示します。

井上淳哉さんがイラスト化し、その3体の妖怪を3次元の世界に再現?!子供たちの絵が本物(?)の《妖怪》となる目玉企画をはじめ、応募作品の473点を最新技術を駆使したプロジェクションでインタラクティブに楽しめる展示や、受賞作品34点の妖怪をスマホを通して楽しむAR企画など、趣向を凝らした展示が盛りだくさんとなっております。

詳細:https://kadcul.com/

 

「角川武蔵野ミュージアム」について
美術・博物・図書をまぜまぜにする、前人未到のプロジェクト。
イマジネーションを連想させながら、リアルとバーチャルを行き来する複合文化ミュージアムです。運営の柱となるのは、館長である編集工学者の松岡正剛氏、博物学者の荒俣宏氏、芸術学・美術教育の研究者である神野真吾氏、建築家の隈研吾氏。この体制のもと、意欲的で革新的なスタッフが新しいミュージアムの創設に尽力します。

角川武蔵野ミュージアム 公式サイト:https://kadcul.com/
公式ツイッター:@kadokawa_museum
Facebook:@kadokawaculturemuseum
Instagram:kadokawa_culture_museum

© 角川武蔵野ミュージアム