リポート舞台挨拶

「一家に一台置きたい、でもオフのスイッチは付けさせて」映画『転がるビー玉』完成披露舞台挨拶開催!

女性ファッション誌「NYLON JAPAN」の創刊15周年プロジェクトとして製作された長編映画『転がるビー玉』の完成披露舞台挨拶が、2020年1月14日(火) 渋谷・シネクイント シアターにて行われた。

左から、宇賀那健一監督、神尾楓珠、大下ヒロト、今泉佑唯、吉川愛、萩原みのり、大野いと、中島歩

上映前の舞台挨拶には吉川愛、萩原みのり、今泉佑唯、大野いと、大下ヒロト、神尾楓珠、中島歩、宇賀那健一監督が登壇、MCは奥浜レイラが務めた。

登壇者が順番に挨拶を済ませると、まずはメインキャストの吉川、萩原、今泉の3人の共同生活シーンについて(3人が中央でじゃれ合っている)、吉川は「今見ていただいたとおりなんですけど、こんなわちゃわちゃしながら撮影をしていました。アドリブが多かったので本当に話したいことをみんな話すみたいな感じで本当に楽しく撮影していました」とコメント。続けて「役割ができていたんですか?」の質問には「そうですね。(隣にいる今泉の肩に手を触れながら)かなり一番うるさい子なので、(萩原に手を向け)それを突っ込む。(同意を求めながら)私は中間だね」と語ると、萩原は「大ボケの二人(笑)を私がどうにかするという・・・もう、ほんとに本軸からどんどん離れていくので。それを『こっちだよ、こっちがほんとだよ』とやるのが、私の仕事でした」と苦労をにじませた。

「今泉さんは役柄もにぎやかな感じがありましたが、どうでしたか?」の問いに「二人もすごいわちゃわちゃしていたから、私は浮いてなかったです」と答えると監督から「浮いてましたよ、完全に。いつも歌っているんです」鋭いツッコミが入った。それでも、今泉は「役でもずっと歌っているので違和感はなかったです」と言うと萩原から「違和感しかなかったです!オリジナルソングをずっと歌っているんですけど、幼稚園の教科書みたいなのに載っているような歌を永遠と歌い続けるんです。今日はずっと準備中から『だんご3兄弟』を歌っていました」と暴露された。

大野は印象に残っていることについて「撮影日が二日間しかなかったんですけど、クランクインの日は緊張していたんです。控室に入ったら佑唯ちゃんがメイクさんと衣装さんとずっと一時間ぐらい焼き肉の話をひたすらしているんです。私はまだ初対面だから話す相手がいなくて、ずっと焼き肉の話をかわいいなぁと思って聞いていました。覚えていますか?」と聞くと監督から「それを飯テロっていうんだよ、今泉さん。いつもご飯の話をしているなぁと思って」と追い打ちをかけられ、今泉「ごめんなさい」とはにかんだ。

また、印象に残っていることについて大下は「僕の髪型が金髪で、みのりさんがピンク・オレンジだったので二人で並ぶと面白かったです。派手な二人だなと印象があって。萩原さんと一緒にやらせていただいてやりやすかったですね。休みの日のときも話していたので、話しやすい空気感がただよう現場だったんじゃないかなぁ」と答えると、萩原から「言わされた感がすごかったです。でも昔から仲が良くて、今回初めてお仕事が一緒だったんです。最初、私がからみにいくところはアドリブが多かったんですけど、そういうのがやりやすくて、自分がピンクなのわかっているけど、『すごい色の頭してるよね』と金髪の男に言うと、それに対して『お前がだよ』言ってくれる安心感がありました」と息が合う様子を見せた。

次に渋谷で歌っているシーンについて今泉は「路上で歌うことがなかなかないのですごく開放的で気持ちよかったです。歩道橋で歌うってそもそもあまりないじゃないですか。すごい貴重な経験をさせていただけて楽しかったです」と述べた。

続けて変わりゆく渋谷の街での撮影の話になると、
吉川は「渋谷で撮影することはなかなかないので、嬉しいけど恥ずかしいような感じがあって、でも最近は渋谷に行くと、ここで撮影したなとか、ここでこういうシーン撮ったなと思い出しながら歩いているので撮影できてよかったなぁと思います」
萩原は「人がいっぱいいるし、見られていないけど、見られている感じがするというか、なぞの緊張感はあったんです。上京した身からすると渋谷はお邪魔している感覚だったのが、最近は、帰ってきたじゃないけど、ビー玉のみんなでと一緒にいた愛着が湧く場所になったかなと思います」
また、監督は「工事中の場所を映したいなぁと思ってロケハンをしていたのに、本ロケをしに行ったらもう完成していたり、今回、スクランブルスクエアも映っているんですけど、最初工事中だったのが今は完成していますし、撮影中のほぼ外観はできている状態になっていたり、その辺は難しかったなぁと思う反面、今泉さんが歌詞を書き出すところで渋谷PARCOが奥の方に映っているですね。その頃はまだ工事中だったのに、PARCOさんのホワイト シネクイントで上映できるというのが感慨深いです。この映画が半年前に撮影してこれだけ変わっているので、一年後、五年後、十年後に見返していただくと全然違う渋谷の光景があって違うような感じ方ができるんじゃないのかなぁと思いました」と振り返った。

特に一番長くいた3人の中で最初の印象と撮影をして変わったことや気付いたことはありましたかの質問に、
吉川は「まず、ずみは全く違うなって。最初、すごくおとなしい感じの子なのかと思っていたら初めて会ったときから、ずっと歌っていたので、違うんだなというのは一瞬でわかりました。みのりちゃんも、全く話してくれない方なんだと思っていたんですけど、話していくと思ったよりクールじゃなくて、意外とかわいい場面がいっぱいあって最初とは全然違くてこの3人で仲良くなれたなと思います」と明かすと「(萩原のかわいい一面について)かわいいなぁと思ったのが、(吉川・今泉)二人共けっこうフリル系を着るんですけど、いつもクール系を着ていると言っていて、たまにはフリル系を着たいと言っていて、あっ、かわいいじゃん」とにっこり。
萩原は「ずーみんは不思議な子から変な子になりました。不思議とかじゃない、もうおかしい。でも底抜けに明るくて、一家に一台置きたいです。でもオフのスイッチは付けさせてくれ。元気がでるけど、今はいいのよというタイミングもある。愛ちゃんは年上だと思っていた。本当は一番下なんですけど。意外と無邪気で子供っぽい一面もあってこの二人を見ているのが楽しかったです。一歩引いてみているだけで一日がすごい楽しい。笑い疲れる。楽しいんだけど、すごい疲れる」と微笑んだ。
今泉は「クールなのか人見知りなのか最初わからないくて、第一印象が怖かったんですよ。なかなか目が合わなかったので、撮影を重ねていくにつれて目を合わせてくれるようになってアドリブのシーンがすごく多かったので、その時、わちゃわちゃしてくれるのが嬉しくてちゃんと笑ってくれるんだと思いました」と答えると「ちょっと怖かったということですか?」と聞かれ「怖かったです。なかなか目が合わないから」と続けると、透かさず萩原から「見ていいのかわからなかったんです。ずっと歌っているし。(吉川もうなずきながら)見て笑っていいのか、それが失礼にあたるのかわからなくて、途中からいじっていいことに気がついたんですよね」と打ち明けた。

監督は撮影を振り返って「現場がすごく楽しくて、撮影も順調にいきました。先程、三人が話していた部分でもありますが4シーンぐらいですかね、ここは完全にアドリブにしようと思っていて35歳のおっさんが考えた脚本じゃ出ない部分があるだろうと思っていたんですけど、瑞々しさが残るシーンになったんじゃないかなと思っています」と自身の決断に自信をのぞかせた。

最後に吉川「この映画はちょっと勇気がないときとか、もっとがんばりたいと思っているときに見ていただけたらいい映画だなと思います。一度は自分の強みがわからなくなったり、仕事を続けていいのかなとかな、これ目指そうとか、諦めそうになったり、勇気が足りないときに是非見ていただいたら嬉しいです。ドキドキなんですけど、最後まで楽しんでください」
萩原「自分がどこに向かいたいのか、自分が何を好きなのか、自分がどこにいるんだろうとか、そういうことが全部わからなくて、自分自身のことすらわからなくて。でも、この映画はそれでもいいじゃんと言ってくれるような、悩んでいてもいいから前に進んでみようよという作品になっているんじゃないかと思います。今からみなさんに見ていただくことが楽しみです」
今泉「なにかやりたい目標だったりとか、叶えたい夢があるけど、一歩踏み出す勇気がなかったりとか、そういう方に是非見て、ちょっと頑張ってみようかな、一歩踏み出す勇気がでるそんな映画だと思います。楽しんで最後まで見ていただけら嬉しいなと思います」
監督「この映画は大きな起承転結は正直なくて、うまくいくから大丈夫だよではなくて、あなたのことを見ている人は絶対にいるし、あなたの魅力をわかっている人が絶対にいるから大丈夫だよということをいろんな人々に投げかけたくて作りました。誰かの心に刺さればすごく嬉しいなぁと思っております」と見どころをアピールして会場を後にした。

 

映画『転がるビー玉』

2020年1月31日(金)ホワイト シネクイントにて先行公開、2月7日(金)より全国順次ロードショー

キャスト:吉川愛、萩原みのり、今泉佑唯、笠松将、大野いと、冨手麻妙、大下ヒロト、日南響子、田辺桃子、神尾楓珠、中島歩、徳永えり、大西信満、山中崇

監督:宇賀那健一
脚本:宇賀那健一、加藤法子
音楽:佐藤千亜妃
主題歌:佐藤千亜妃「転がるビー玉」

制作会社:株式会社Vandalism
製作会社:「転がるビー玉」製作委員会
配給:パルコ

©『転がるビー玉』製作委員会

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