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初演にてハヤカワ「悲劇喜劇」賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した『鷗外の怪談』再演決定!

二兎社公演45『鴎外の怪談』が2021年11月12日(金)~12月5日(日)に東京芸術劇場 シアターウエストにて上演されます。

『鷗外の怪談』

高名な作家として尊敬を集める一方で、政権中枢に近い陸軍軍医総監でもあった森鷗外を家庭生活の場から描き、その内面の謎に迫った『鷗外の怪談』(2014)は、ハヤカワ「悲劇喜劇」賞および芸術選奨文部科学大臣賞(永井愛)を受賞するなど、高い評価を受けました。永井愛近年の代表作の一つであるこの作品を、出演者を一新し、7年ぶりに再演します。

言論・表現の自由を求める文学者でありながら、国家に忠誠を誓う軍人でもあるという、相反する立場を生きた鷗外を、二兎社『ザ・空気 ver.2』(2018)の“総理のメシ友ジャーナリスト”役で好評を博した松尾貴史が演じます。テレビ・ラジオはもちろん、映画・舞台、イベントなど幅広い分野で活躍する松尾貴史が、鷗外の二面性にどうアプローチするかが見どころです。

また、当時としては破天荒な鷗外の妻・しげに瀬戸さおり、鷗外の前に何かと立ちはだかる母・峰に木野花、そして鷗外を権力の中枢に引き上げた親友・賀古鶴所に池田成志と、実力ある個性派俳優たちが集結しました。さらに、舞台・映像で活躍するフレッシュな若手俳優陣として、味方良介、渕野右登、木下愛華が二兎社に初登場します。

戯曲の魅力を再発見しつつ、作品世界を深めて上演する新しい『鷗外の怪談』にご期待ください。

 

―公演内容―
舞台となるのは千駄木・団子坂上の森鷗外の住居「観潮楼(かんちょうろう)」。
この家は、歌会を催し、文学談義に花を咲かせるサロンである一方、帝国軍医としての鷗外に近しい軍人や官僚が出入りするなど、文学者にして官僚という、鷗外の「二つの頭脳」を象徴するような場でした。
家庭生活においても、鷗外は「二つの頭脳」の使い分けを余儀なくされていました。二度目の妻・しげと、鷗外の母・峰(みね)は、森家の主導権をめぐり、壮絶なバトルを繰り広げていたのです。鷗外は、しげに対しては「良い夫」、峰に対しては「良い息子」としてふるまうという、危ういバランスを生きていたのでした。
ところが、社会主義者の幸徳秋水らが明治天皇の暗殺を企てたとする「大逆事件」が報じられると、文学者と官僚の二つの立場を行き来する鴎外の危うさがピークに達します。

本作品は、1910年から1911年にかけての4か月間、鴎外と彼を囲む人々を描き、謎多きその内面に新たな光を当てようとするものです。

 

『鷗外の怪談』

[出演]
松尾貴史
瀬戸さおり
味方良介
渕野右澄
木下愛華
池田成志
木野花

[作・演出]
永井愛

[公演期間]
2021年11月12日(金)~2021年12月5日(日)

[チケット]
全席指定:6,000円(税込)

カンフェティで10月9日(土)10:00よりチケット発売開始
http://confetti-web.com/ougai

[URL]
公式ホームページ:http://www.nitosha.net/nitosha45/index.html