ネットと文芸界を沸かせたデビュー作から4年。燃え殻『これはただの夏』待望のPV完成!
「この切なさは、事件だ」「大人泣き小説」等々とSNSと文学界で大激震を走らせ、単行本や文庫刊行時には、あいみょんらを虜にした小説『ボクたちはみんな大人になれなかった』から4年。燃え殻の小説第二弾『これはただの夏』が7月29日に刊行されます。また、発売に合わせて制作したPVが完成し、ティザーが公開されました。
『これはただの夏』は2年前、「けもの」の青羊(あめ)の楽曲『ただの夏』を燃え殻がライヴで聴き、いつか『これはただの夏』という題名の小説を書きたいと決意、PVではもちろん楽曲「ただの夏」を使用しています。映像制作は2009年第37回国際エミー賞コメディ部門グランプリを受賞した『星新一ショートショート』のディレクターのひとりで、NHK『植物男子ベランダー』、『80年後のKENJI 宮沢賢治映像童話集』などを手がけてきたテレコムスタッフの望月一扶が担当します。
PVは、映画のトレーラーのように『これはただの夏』のセリフと本文が朗読され、若者が作品世界に迷い込み、彷徨うなかで『これはただの夏』に出会い、「ページの向こう側にボクがいた」と気づきます。その若者を、人気実力俳優、仲野太賀が演じています。
・7月12日(月)ショートバージョン(ティザー)公開
・7月29日(木)フルバージョン公開
※朗読はあの人気若手声優!発売日にあきらかに!!
燃え殻 コメント
『これはただの夏』は売れ行きや批評はあまり気になっていません……とまで、はっきり言い切れないけど、でもやはり基本的に気になってません。自分にとっては間違いなく好きな小説、あとになって振り返ったら、いちばん好きなものになってしまいそうな小説になりました。
その瞬間、手にしたかったものが、目の前を駆け抜けていったような気がした。
「普通がいちばん」「普通の大人になりなさい」と親に言われながら、周囲にあわせることや子どもが苦手で、なんとなく独身のまま、テレビ制作会社の仕事に忙殺されながら生きてきてしまった「ボク」。取引先の披露宴で知り合った女性と語り合い、唯一、まともにつきあえるテレビ局のディレクターにステージ4の末期癌が見つかる。そして、マンションのエントランスで別冊マーガレットを独り読んでいた小学生の明菜と会話を交わすうち、ひょんなことから面倒をみることに。ボクだけでなく、ボクのまわりの人たちもまた何者かになれず、何者かになることを強要されていたのかもしれない……。
書誌情報
『これはただの夏』
著:燃え殻
出版社:新潮社刊
発売予定日:7月29日(木)
総ページ:212ページ
判型:46判 厚表紙角背カバー
『これはただの夏』特設サイト:https://www.shinchosha.co.jp/special/tadanonatsu/