地域
First Selection 東慎也
6月27日 @ 11:00 - 7月15日 @ 20:00
- 入場無料

CCCアートラボが新たな才能を紹介するアーティストブック・シリーズ「First Selection」。その第2弾として『First Selection 東慎也』を発売します。これを記念し、銀座 蔦屋書店では、東慎也の個展「The limits of lying flat」を2026年6月27日(土)~7月15日(水)の期間、店内イベントスペースGINZA ATRIUMにて開催します。
東慎也は1994年大阪生まれ。人間の愚かさと傲慢さに一貫して関心を寄せながら制作を続けてきました。時事問題や日常の出来事を、ときには自身や動物に投影し、ほんわかとしたモチーフのなかにシニカルなメッセージを込めるスタイルが特徴です。作品に登場する人物たちは、ときに滑稽で、だらしなく、どこか愛嬌を帯びています。その姿は私たち自身のなかに潜む欲望や諦念、弱さや身勝手さを映し出しているようにも感じられます。
東にとって初の作品集刊行を記念して開催する本展では、新作を中心に全11点を展示します。展覧会タイトルの「The limits of lying flat」は、「躺平(Tang Ping/寝そべり)」という中国の社会現象から引用しています。競争や成長の論理から距離を置こうとするその姿勢は、現代社会への静かな抵抗と捉えられています。しかし本展が目を向けるのは、その態度そのものの限界です。私たちは本当に社会から離れることができるのか。あるいは、何かを拒絶しようとすること自体が、すでにその対象との関係のなかにあるのではないか。そうした問いが作品を通して提示されます。
また、出展作である《Knowledge》 は、本を読む人物と燃やす人物が描かれた「焚書(ふんしょ)」を想起させる構図となっており、人間が知識や歴史、価値観とどのように向き合い、ときに崇拝し、ときに破壊しようとしてきたのかを示唆しています。これまで東の作品は男性性や弱さをめぐる文脈から語られることもありましたが、本展はそうした解釈を引き受けながら、それだけでは捉えきれない人間存在の複雑さへと視野を広げる試みでもあります。
東は2026年3月に京都 蔦屋書店でのグループ展に参加したほか、近年はパリや上海での個展など、国内外で発表を重ねてきました。2025年のArt Basel Hong Kongではソロブースでの発表も行い、高い評価を獲得しています。これまで積み重ねてきた実践を振り返りながら、その先にある新たな問いへと向かう東慎也の現在地を紹介します。
